災害対策委員会
平成30年7月豪雨 災害支援 ③
8月12日(日) 午前中は、坂町民センターで青掛、相川、森下、郷田、中野、大田が、1階にスペース設けて施術ベッドで
10時から12時半まで施術し、山田、木村は、安芸クリーンセンターでの施術でした。(敬称略)
坂町民センターの施術を終えた時、被災地視察に来られた自民党参議院議員 片山さつき 政調会長代理とお会いし、私たちの活動を
激励して下さいました。突然のサプライズの喜びと議員のパワーで活力を頂き、私たちは意気揚々と次の活動拠点へ移動しました。
午後、全員で小屋浦ふれあいセンターに移動して、2階と3階で施術。その後、すぐ傍の集会所と体育館で施術しました。それから、別の集会所とたかね荘に順次移動して17時に終わりました。計7ヶ所にて29名に施術しました。
お盆により社会福祉協議会の土砂除去ボランティアの受付が13~15日の間休止します。その前日ということもあって、日中は、自宅へ土砂除去作業に出られてる方が多く、各避難所は先週以前より人数が少なくなり、良い兆候のように感じました。また「前回も受けたので今回も受けたい」「前回周囲の施術を見てて受けたくなった」との声を頂けるようになり、周知されていることを感じました。
この1ヶ月ちょっとの間、避難所生活をされてる方々が、体調や精神面で大きな変化が無いことに安堵し、以前に比べ、道路が整備され避難されておられる方々も減り少しずつ復興が前進していると実感しました。
避難所では必要な生活物品など選べないものの、十二分に行き渡っているようでした。しかし、赤十字の医療部隊は撤退で、違う医療部隊が入るなどには引き継ぎがスマートではないらしく「今日の先生はその目薬は持ってないし、私達は来なくなるので、ご自身で病院へ行かれた方がいい。病院行きのバスが出てますよね?」といった看護師さんが避難所の高齢男性へ言われている台詞を聞きました。
今後、当会が県から委託されるとか、県と協定を組むといった運びになった際に、何かしら引き継ぐ業務が入った際にスムーズにしていきたいと考えます。
(記:総務部副部長 青掛 編集:広報部 郷田)
青掛 大田 木村 山田 相川 中野 森下 郷田
平成30年7月豪雨 災害支援 ②
8月5日(日) まず午前中に坂町民センターへ岡田功司、土田弘子、川口が伺い、1階にスペース設けて施術ベッドで
10時から12時半まで施術しました。山田、岡田佳広、大明寺は、安芸クリーンセンターでの施術でした。(敬称略)
午後、全員で小屋浦ふれあいセンターに移動して、2階と3階で施術。ふれあいセンターは避難者の減少により需要が少なくなり、
すぐ傍の体育館で施術しました。それから、たかね荘に順次移動して16時30前に終わりました。計26名に施術しました。
ミーティングでは、破傷風など感染予防のポスターが掲示されていた点から感染症のリスク軽減のため、鍼の深刺しには留意し、
エコノミー症候群の予防として脚のストレッチをしたり、手をグーパーしてもらい自律神経を整える運動指導を取り入れ、
一人15分くらいの施術で進めることになりました。
また家の片付けに追われている方では、ダンボールベッドだから背中や肩がガチガチに硬くなり、他にも、
「手足が冷えているけれど、自覚症状を感じていない」「まだ片付けに必死で自分が不調という自覚がない」との主訴を聞くことが
多くあるため、これから精神的、肉体的に双方に影響が及ぶのではないかと思います。
ふれあいセンターや体育館だと、各自で周って、個々の居住スペースで施術出来るのですが、最初に行った坂町民センターだと、
スペース少ないため施術ベッドが1台しか設置できず、施術者3名いたのに待ち時間発生してしまいました。
今後、改善する必要を感じています。
また全鍼・日鍼会を通さず、個人で施術されている方がいたが、統括されている方に確認しても「免許を持っていると聞いている」
「同じ団体の人かと思った」との返答で、正規の国家資格者か否か正確な確認が取れなかったが免許保有証を掲示していない点で、
無資格者が活動している可能性を感じた。無資格者が行う施術は、危険である。万が一、医療過誤や医療事故が発生した場合、
避難されている方には、二重の被害を負わせてしまう。そして我々の活動にまで波及し、必要とされているこの活動が困難となる。
無資格者対策を社会福祉協議会とも話し合う必要がある。
日々、状況は変わり、これから仮設住宅も建設され、体育館や集会所などのプライバシーが守り切れない避難生活からは解放され、
避難生活の質は向上されるであろうが、それでも避難のストレスは計り知れない。まだまだ体調を崩しやすい環境ではある。
我々は、自己満足に陥らず、活動実績に拘らず、避難されてる方のとニーズとボリュームに合わせ、
今後も続く避難生活に寄り添い、少しでも力になれるよう、この活動を続けていきます。
(記:事業部副部長 川口 編集:広報部 郷田)
平成30年7月豪雨 災害支援 ①
まず、平成30年7月豪雨災害でお亡くなりになられました方々に謹んで哀悼の意を捧げると共に、被災されて今なお困難な生活を送っておられる皆様に心よりお見舞い申し上げます。
この度、(一社)広島県鍼灸マッサージ師会は、(公社)広島県鍼灸師会と合同で、ボランティア施術派遣チームを組み、
平成30年7月豪雨災害で被災された方々へ鍼灸マッサージを提供する活動を始めました。
まず、7月14日(土)、(公社)福岡県鍼灸マッサージ師会・総務部長の矢津田善仁先生と当会・災害対策委員会担当の山田健三先生が災害派遣に関して県庁、広島県社会福祉協議会、坂町の社会福祉協議会の順に訪問し相談の上、坂町町民センターで2人で計8人の被災者の施術を行った。その内の高齢の男性は、肩も腰も痛く2日前に熱中症になったとのこと、周囲に施術を必要とする人がたくさんいるとの話を伺った。
7月15日(日)、坂町の安芸クリーンセンターにて、青掛・川口・山田の理事3人で鍼灸マッサージの施術を11人の被災者に行い、翌16日(祝)、坂町の小屋浦ふれあいセンターにて岡田・山田の理事2人で7人の被災者に鍼灸マッサージの施術を行った。
現地担当者から、更なる派遣要請があり、翌週7月22日、(公社)全日本鍼灸マッサージ師会・災害対策副部長の朝日山一男先生はじめ青掛・川口・山田・小島・岡田・郷田の理事を含め有志7名のチームで、避難所になっている小屋浦ふれあいセンター・小屋浦小学校体育館・坂町有住宅内集会所・特養たかね荘こやうらの順、計4ヶ所で活動をした。
道中では豪雨災害から約2週間、迂回路が新設され、スムーズに到着出来きたが、駐車スペースから現場までの数百メートルは、災害の爪痕が残っていた。乾燥した土砂が巻き上げられ砂埃の中、手荷物も多かったものの、荷物を現場まで運ぶ作業は、キャリーカートで負担が軽くなった。
休息と軽食を終え、小屋浦ふれあいセンターで居住区域になっている2階と3階へ二手に分かれて活動。
空調は効いているが、廊下にも段ボールベッドが並び、和室や会議室、実習室など、本来居住するための場所ではないところで日々過ごされている状況は、長期になればなるほど、全身疲労が強く増していくのを感じられていた。
前回訪問したこともあり「また来てくれたね」「世間話で聞いているよ」「私も受けてみたい」と避難されている皆さんは喜ばれていた。
次に、隣接する小屋浦小学校体育館へ。大型空調設備で涼しいが、足音で床が響き、だだっ広くプライバシーも確保しきれないため、睡眠があまり取れていない状況だった。 日頃、畳で生活されている方にとって、転落を気にされ段ボールベッドでの睡眠を躊躇していた。そのため足のむくみやしびれ・腰痛を訴える方が多くいた。 この2ヶ所で計21名を施術。
現地医療ボランティアの方から、他にも鍼灸マッサージボランティアを必要としている場所がある旨とお聞きして、急遽、避難所になっている坂町有住宅内集会所と特養たかね荘こやうらへ二手に分かれ伺った。
日中は、自宅で復旧活動をされ、夕方帰ってこられるそうだが、集会所では広い室内に、寝床が敷き詰められていた。
やはり、どこも共通して言えることだが、狭くてプライバシーも確保しきれない避難所生活では、関節の痛み、肩や背中のこり、全身の疲労、むくみやしびれを訴える方が多くいる。このような体調不良に鍼灸マッサージはとても有効で、受療された方は症状の軽減を感じて喜ばれた。 この2ヶ所で計7名を施術。
今回は4ヶ所で計28名を施術。 途中、広島テレビの取材班が同行し、我々の活動を撮影。朝日山先生がインタビューに応じ、避難所における鍼灸マッサージ施術の必要性を話された。
避難されている方々とのコミュニケーションでは、土砂災害の威力は凄まじく、家屋がなくなったり、大量の土砂で埋まった家の復旧など途方に暮れる状況を目の当たりにして、
「今後、どうしていけばいいのか」「家がなくなり避難所が唯一の居場所」「どこから手を付けていけばいいのか」「見ると辛いから自宅に戻りたくない」など、言葉に詰まり、返す言葉を見失ってしまった。
「何を話し、どのように接していいのか」が分らず凄くぎこちない対応になってしまうことが多々あったが、傾聴に努め、
話好きな方には、海外旅行や芸能の話など少しの間、現実思考から離れる話題で会話を進め、気持ちを和らげた。
もう少し時間があれば、体操やストレッチの指導をして適度な汗をかき血流を良くすることで、少しでも体調管理が出来るのではないかと思った。ボランティアセンターはじめ、様々な場所で皆んなで力を合わせて頑張っていらっしゃるので、私たちも今後も継続してお手伝いをしていきたいと思う。
生活が一変する大変な状況に加え、慣れるわけのない避難所生活。 心身共疲れ、全身症状に悩まされている。
私達の施術で笑顔を取り戻し、また来て!いつ次来るの?もっとして! その返ってくる御言葉に、心が温まる。
この仕事で少しでも役に立てたのであれば、それこそが治療家の幸せである。 我々、国家資格者は現地で必要とされている。
もっと多くの会員の参加を期待する。是非、ご参加下さいますよう、お願いします。
(記:広報部長 郷田)
【必要なもの】
マスク、着替え(Tシャツ2~3枚程)、飲料(1~2ℓ)、軽食(おにぎりやパンなど)
汗拭きタオル、ビニール(ゴミ用、汗服用など2~3枚程)、免許保有証か免許コピー
【ご自身の判断でお持ちください】
自分が使用している鍼道具、廃鍼入れ、手ぬぐい、手袋、筆記用具
小型血圧計、体温計、消毒液(手指用・皮膚用それぞれ)、電子温灸器や電気鍼(微弱に留める)
川口 朝日山 山田 岡田 小島 青掛 郷田
広島市土砂災害被災者への鍼灸マッサージ施術ボランティアについて
広島市で平成26年8月20日に集中豪雨による土砂災害が発生し、70名を超える死者と多数の被災者が出ました。亡くなられた方々にはお悔み申し上げます。この惨事に対し本会は、広島市地域福祉課・社会福祉協議会・保健所に支援活動の相談をして、支援物資の「うちわ」を千枚寄付し、支援活動として8月31日に約40名の有志で、多数の避難者がいる佐東公民館と梅林小学校に行き、鍼灸マッサージのボランティア施術を行いました。尚、無免許者によるボランティア活動の防止策として、関係機関に無免許者の施術防止を呼びかけ、保健所に施術許可を申請し、施術者名簿を提出しました。当日避難所では、当会で作成したベスト(「安心・安全」マーク、「厚生労働大臣免許」を印刷したもの)を着用し、名札を付け有資格者であることを明確にしました。被災者の方々は、長引く避難所生活のストレスのため不眠・食欲減退・肩こり・腰痛・手足の痛み・倦怠感等の全身症状が出ていたり、持病が悪化されていたりしていました。126人に鍼灸マッサージの施術を行い、症状が改善された、楽になったという声を聞き微力ではありますが大変うれしく思いました。またペットもストレスで様々な症状を呈しており、ペットに対する鍼灸マッサージの施術希望もありました。今回の活動で終わりではありませんので、今後も被災者の方々のための様々な支援を行っていきたいと思います。